親の気持ちも言葉に…

少し前までは「赤ちゃんはなにもできない無力な存在」と考えられていましたが、最近では「生まれたときから人と関わり合う力を持っている存在である」とわかってきました。赤ちゃんは生まれながらにして人とコミュニケーションをする力を持っているんですね。

 

赤ちゃんは言葉を話せなくても「おなかがすいた」「オムツが汚れている」「眠たい」「なんだかおなかが痛い」「もっと遊んで」「ママ、パパ、だっこがいいよ」などたくさんのことを表情や声、泣くことで伝えてくれます。なので赤ちゃんと過ごしていて「泣いている理由」や「赤ちゃんの気持ち」がわからなくて困ることは少なくありません。赤ちゃんの気持ちがわからないとき、とても切ないですよね。

 

 

「レシピを見ながら新しい離乳食作ったのに、なんで食べてくれないの・・・」

「お天気がいいから公園に来たのに、なんで遊ばないの・・・」

「一日たくさん外で遊んだのに、なんで寝てくれないの・・・」

                                                              

子育て中はこのような「~のに、なんで・・・」がたくさんありますよね。赤ちゃんと毎日一緒に過ごすママ、パパとしては、ため息に、時には涙もポロリと出てくるときが少なくないのではないでしょうか。

 

言葉で伝えることがまだできなくて、泣くことで多くを表現する赤ちゃんを前に途方に暮れてしまったとき、ママ、パパの気持ちを声に出して表現してみましょう。

 

「オムツ替えたのに、なんで泣いてるの?お母さん、困ったなぁ。」

「ミルク作ったのに、なんで飲まないの?おなかすいちゃうとママ心配になっちゃうよ。」

「せっかく公園に遊びに来たのに、ぜんぜん遊ばないなんて、パパ悲しいな。」

すぐに解決策がみつかるわけではありませんが、頑張っている自分の気持ちを出すことで楽になれるかもしれません。あらためて自分の気持ちに気づき、つらい気持ちを一人で抱え込むのを防ぐことにもつながります。

 

そして、赤ちゃんが元気になり、機嫌が良くなったり、笑顔になったら、そのときもママ、パパ自身の気持ちを言葉に出して下さい。

 

「○○ちゃん、ミルクごくごく、ママ嬉しいな。」

「○○くん、おしりキレイキレイしたらニコニコ元気になったね。ママもニコニコよ。」

「お散歩行って楽しいね。パパも楽しいな。」

                    

ママやパパが嬉しい気持ち、楽しい気持ちでいることを赤ちゃん自身も知ることで、人と共にいる安心感や心地よさにつながり、コミュニケーションが一つ深まることでしょう。